このごろ趣味が増えたせいか、休日が忙しい。 あれもこれもと欲張りたいのだが、残念ながら体は一つだ。どうにか効率的に趣味を楽しめないか。
そうだ、好きなものと好きなものを組み合わせちゃえばいいんだ! というわけで、私の大好きな「イカ」と「料理」と「製麺機」、全部いっぺんに楽しめる「イカラーメン作り」をやってみることにした。
イカラーメンのコンセプト
イカラーメンと言っても色々あるだろう。イカ焼きがドーンと乗ったラーメン、スルメでだしを取った醤油ラーメン、ゲソ天入りラーメン・・・と、これらはすべて私の想像の産物なので、味が未知。うーんどうしようかな。ま、なんでも初めは上手い人の真似をしろというし、ここはひとつ既存のお店のメニューを参考にさせてもらおう。
イカラーメンを通常メニューとして出しているお店は少ないが、そのうちの一つ「新橋 纏」のラーメンが抜群に好きなので、これを参考にすることにした。 tabelog.com
纏のいち推しメニューは「烏賊干鶏白湯醤油そば」。イカと鶏を合わせたスープだ。ここのイカ出汁はとても濃厚で、味からしておそらくは内臓入りのイカの煮干しを使っていると思われる。そんなもの、ふつうご家庭には・・・・
あったー! 先日、コミケの差し入れとしてとある方から頂いたのである。ありがたや。すごいピンポイントで嬉しい差し入れだ。無事にメイン食材は確保できたぞ!
スープを作ろう
まずは材料を揃える。 烏賊の丸干し、出汁用の鶏手羽、香味野菜、鳥チャーシュー用の胸肉。量は適当だ。 こうやって材料をきれいに並べてから料理を始めると、料理番組みたいでテンションがあがる。洗い物は増える。
スープの取り方は、正直素人なのでよくわからない。イカと鶏を一緒に煮るのか?どっちを先にいれればいいんだろう?考えてもググっても正解は出ないので、ここは一番リスクが少ない方法で。イカと鶏を別の鍋で煮るのだ。万が一どちらかが失敗した場合も安心。
鶏手羽は白湯スープにしたいので圧力鍋に放り込んだ。同じタイミングで、塩を擦り込んでおいた鶏むね肉を63度設定ANOVA鍋にドボン、これで鶏チャーシューも仕込みOK。イカ干しは良くわからないけれど水から煮てみよう。
麺を作ろう
スープを煮ている間に麺を作る。
最近イカにかまけていて、製麺機をあまり構ってあげられていなかったからいい機会だな。今日の製麺機は「高陽」式。ボロボロだったのを買い取ったはいいものの、自力ではレストアしきれずに山田技研さんとトーカイ麺機さんのお力を借りてピカピカによみがえった一品である。
この高陽式製麺機、良くある小野式や田中式とパッと見た感じは似ているのだが、決定的に違うところがある。ハンドルの付き方である。
その辺については玉置さんが詳しく書いているので、そちらを読んでください。 www.seimen.club
恥ずかしながら、私は指摘されるまで気づかなかった。ハンドルを回しながら、何かおかしい、変だなとは思っていたんだけど。そもそも製麺機自体を半年以上触ってなかったからなぁ。もっと可愛がってあげないと。
と、いいつつ、今回もほとんどハンドル回さなかったのだが。四十肩が辛くて。今回のゲスト、製麺初挑戦のよしかちゃんがほとんど全部やってくれました。楽しんでくれたようで何より。
仕上げをしよう
楽しく製麺していたらスープが煮えたようだ。
鶏のほうは白湯というにはちょっと薄いが、まあいいだろう。1.5時間ほど煮込んだかな。鶏手羽を取り出そうとすると骨までほろほろだった。
イカのほうは30分足らずでかなり濃い出汁がでた。香りが凄い。イカ焼きの屋台の中みたいだ。味付けをしていないのに結構塩気があった。

どちらのスープもバッチリ美味しくできたので、安心してドッキング。香味野菜をいれて少し煮込む。
タレは実は事前に作っておいた。といっても家に乾物があまりなかったので醤油と昆布とうま味調味料を煮ただけのものであるが。
食べよう
なんやかんやしてスープ・タレ・麺・トッピングをどんぶりに盛り付けたら完成。ラーメンってこの最後の行程が急に忙しくないですか?ちょっと麺が伸びてしまった。
ささっと写真を撮り、いざ実食。う、うまい・・・! 材料の分量など究極に適当に作ったのにこれが驚きの旨さ。イカ出汁のパンチを鶏スープが優しく包み込む。麺はやや茹ですぎだけど、低加水なのでスープをよく吸ってうまい。放っておいただけの鶏チャーシューも、よしかちゃんにレシピを聞かれるほど好評だった。
かくして、初めてのイカラーメン作りは大成功に終わったのであった。
これは私の定番料理として定着させていきたい。まずはイカ干しを売っている店を探さなければ。いつどこかでこのラーメン出せたらいいなと思っている。