シフォンケーキの小話

シフォンケーキを初めて食べたのは10年近く前だ。
ふわふわ軽くてほんのり甘く、もうひとくち、もうひとくち、と後引く美味しさ。あっという間に虜になった。

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穴あきのこのカタチがまた良い

私にシフォンケーキを教えてくれたのは、友人経由で知り合った女性で、シフォンケーキ工房「CHIFFON・KINUYA」というお店のものを度々食べさせてくれた。
生クリームを添えずとも、生地だけで美味しく食べられるここのシフォンケーキが大好きになり、お茶も淹れずにむしゃむしゃと二人で食べたものだった。

chiffon-kinuya.jp


当時、その女性の部屋に転がり込んでいた私は、せめてものお礼にとシフォンケーキ作りを練習した。 自分で作ってみるとわかるけれど、シフォンケーキはとても素朴な材料でできている。

卵、豆乳(牛乳)、砂糖、植物油、薄力粉。

普段から料理をする家であれば大体常備していあるもので足りるので、思い立ったらすぐ焼ける。 作り方もポイントを押さえれば簡単である。 私は不器用なので何度かの大きな失敗を経て、5、6回でまともなものが焼けるようになった。 彼女には「不器用ね」と笑われたが、失敗作も嫌がらずに食べてくれた。
安定して美味しいシフォンケーキが焼けるようになった頃、彼女にはフられた。


道具を置いて部屋を出てきてしまったので、それ以来シフォンケーキはまるで焼かなくなったのだが、 最近シフォンケーキ用の紙型を手に入れたので焼いてみたら懐かしくなり、道具を揃えて再開することにした。

参考にしているレシピはこちら。なかしましほさんのレシピだ。
www.1101.com

材料や道具についてこれ以上ないほど詳しく解説しているので、この通りに作ればほぼ失敗はないと思う。 10年前にこれを知っていれば・・・と思わないこともないが、自分で正解を見つけるのも楽しみのひとつだよな。

シフォンケーキは膨張剤を使わずメレンゲの力で生地を膨らませるので、卵白の状態がとても大切になる。 卵の大きさの差もあるし、夏と冬で卵に含まれる水分も変わってくる(夏は水っぽくなる)。 メレンゲの泡立て方、焼き時間によっても出来上がりにかなりの違いが出る。 果物やチョコレートなどの混ぜ物をするときなんてドキドキだ。

作るのも食べるの飽きないのがシフォンケーキの魅力かもしれない。
シフォンケーキ作りを再開するにあたり、作り方のコツやバリエーションなどについてこのブログに記録していこうと思う。

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