さて、ダイエット最初の１週間である。一番気分が盛り上がりヤル気が満ちているので、この期間にスタートダッシュを決める人も多いのではないだろうか。
そういう私もすっかり自堕落な生活から目を覚まし、過去にスマフォの「使わない」フォルダに入れたダイエットアプリの一群をせっせと取り出したりしていた。夜の食事は少し自炊の頻度を上げるとして、昼は野菜と魚中心、揚げ物禁止、甘味も禁止、運動も少ししようかな、これじゃああっという間に痩せちゃうな、ふふふ、などと捕らぬ狸のなんとやら。
ダイエットとは生活習慣を変えることだから、やはり生活を共にしているさのくに氏にも協力をしてもらおう。あわよくば、私に影響を受けて彼もダイエットを始めてくれないかしらんと期待を込めて、「今日から私、ダイエットするからね！」と元気良く宣言をした。のだが。
この男を甘く見ていた。 なにせ大学時代から１０数年かけて１０ｋｇ以上体重を順調に増やし育ててきた人間である。妻がダイエットをするからと言ってハイハイと協力したり、ましてや自分が痩せるなんてことがあろうはずがなかったのである。
さのくに氏の甘いささやき
前日の晩にたっぷりトンカツを食べてやや胃もたれ気味だったダイエット２日目。もう既にこの日からさのくに氏の誘惑は始まっていた。
昼はいいや、と抜いたその晩。「ご飯作るのだるいな～」という私のため息を彼は聞き漏らさなかった。間髪入れずに繰り出される「ピザ取る？」攻撃。まだ返事もしていないのに、「ミートラバーにする？それともスパイシーとハーフ＆ハーフにしようか」と追い打ちをかけてくる。ドミノピザのワン・ツーパンチだ。
しかし、ダイエットを始めたばかりの私の返事は当然決まっている。
「ハーフ＆ハーフで」
しまった。あっさり陥落してしまった。まいける選手、K.O. 弱い、弱すぎるぞ、まいける選手。自炊をさぼって貪り食うピザは旨かった。
こんなことではイカンと気を取り直した月曜日。 さのくに氏は大阪へ日帰り出張で夜も食べてくるというからダイエットチャンス到来だ。ここで夕食を軽めに抑えれば勝利への第一歩。
しかし月曜日で仕事も満載、正直あまり元気が出なかったので景気づけにおつまみセットを作ることにした。無論、ノンアルコールで。
半熟玉子のトムヤムペースト乗せ、日曜に作って置いた牡蠣のオイル漬け、人参のラペ、カブのバター焼き。チマチマと一皿に乗せれば、どうだ、寄せ集めのわりにはちょっと豪華（に見える）な俺だけのオードブル完成だ。
今日は〆もナシにしてカロリー貯金を貯めようかな、なんて思っているとさのくに氏が帰宅。その手には・・・
５５１蓬莱の豚まんである。豚まんだけでなく焼売まで買ってきていやがる。その上なんだ、その左のたこむすって。豚まん、焼売攻撃までは何とか冷凍庫に押し込んで耐えた私であったが、たこむすという謎の食べ物の誘惑には抗えなかった。
ひ、ひとつください・・・
食べてみれば何のことはない、名古屋の天むすの親戚みたいなやつで、天ぷらではなくタコ焼きがおにぎりに乗っているのである。ダイエットの敵と言われている炭水化物×炭水化物だが、意外とこれが合う。
で、でも１個で我慢するんだからね、小さいしこれなら誤差範囲、誤差範囲。なんて安心していたら、さのくに氏がそっと私の手を取った。え、なに、そんな急に////
いつの間に開封したのか、ポテコが私の指にはめられていた。なんでだよ。これは食べろということなのか。（食べました）というかアナタ、晩御飯食べてきたんじゃないのかい。隙あらばカロリーをねじ込んでくるスタイル、あきれるを通り越して感心してきたよ。
この摂取分カロリーをどうにかしようと自炊し始めるも、この週は会社の飲み会。よりによって店はお好み焼き屋のコースで最初から最後まで油物と炭水化物しばりというダイエット者には地獄の献立。食べてはいけない、食べてはいけない、と思いながらも箸が勝手に食べ物を口に運ぶ。
結局ほとんど食事制限をできないまま、残酷にも１週間が過ぎていったのであった。
ダイエット１週目の結果
そんな１週間目の結果はこちら。
2019/3/30計測
体重：50.8kg 体脂肪率：28.5% 開始からの増減：-0.4kg、+0.2%
-0.4kgと微減。 なんだ、意外と健闘したじゃないか。1週間で0.4kgずつ確実に減らしていけば１か月で1.6kg痩せるわけだから十分合格ラインと言える。
なんて、余裕かましているとリバウンドするんだよね。２週間目こそ誘惑に負けずに自制できるのか。お楽しみに。
