イカの解剖×フレンチ@和泉ブルワリー/Beer Cellar Tokyo

時が経ってしまいましたが、2026年5月5日に狛江市の和泉ブルワリー/Beer Cellar Tokyoにて「イカ解剖会」を開催しました。

今回は醸造所のタンクに囲まれながらの解剖会!併設のタップからここで造られたビールを注いでもらい、飲みながら参加されたお客様も多かったです。

私としては史上最も美しく解剖出来た回でもありました。

当日はNHKの取材も入り、大盛り上がり。お酒も入ってお客様同士イカ談義に花が咲きました。醸造所でのイカ解剖という異色のコラボレーションでしたが、皆様に楽しんでいただけたようでなにより。

和泉ブルワリーのオーナーをはじめとする皆様、ご協力ありがとうございました!

すべてがBIG ソデイカイボウネン会(ソデイカ解剖忘年会)

ソデイカ解剖会の誘い

12月のある日、日本いか連合メンバーのAAYAAさんから「ソデイカ解剖会に来ませんか」とのお誘いがあった。AAYAAさんと、デイリーポータルZなどでご活躍中のイカ好き、とりもちうずらさんが共同で購入したソデイカを、忘年会を兼ねて皆で解剖する会を開くいうのだ。そんなの行くっきゃない!部屋で一人喜びの雄叫びを上げた。

なぜ私がこんなに興奮しているか、そしてなぜAAYAAさんととりもちさんは「共同で」ソデイカを購入したのか……。その答えはソデイカの大きさにある。

ソデイカとは

ソデイカはアカイカ、タルイカとも呼ばれ、日本海から沖縄近海・小笠原諸島などでは漁が盛んなイカである。その外套長(腕を覗いた胴の部分の長さ)は成体で80cm、重さは20kg~30kgにもなる。食用としては最大級のイカなのだ。と聞くと何だか縁がなさそうに思えるが、実はその辺のスーパーにもよく柵が売っている。

ちなみにこのソデイカはダイオウイカの好物のようで、たまに漁で揚がってくるソデイカにダイオウイカが付いてきたというニュースが流れることがある。美味しいもんね、ソデイカ。

切り身や柵の状態であれば比較的簡単に出会うことができるイカだが、丸ごと一匹となるとそうはいかない。売っている場所が限られるし、お値段もそれなりにするし、家庭用冷凍庫の容量限界もある。それでAAYAAさんたちは共同購入に至ったのだと思われる(直接聞いてないけど)。今回のソデイカはとりもちさんが職場の冷凍庫に保存していたらしい。寛容な職場だ。なお、購入場所は兵庫県香美町だそうだ。

ワクワクが止まらない解剖

当日は、AAYAAさんがとある施設の調理室を借りておいてくださっていた。広い調理台で、ソデイカの解剖にぴったりだ。やがて現れたとりもちさんがソデイカを取り出すと、集まったイカ好きたちから歓声が上がった。サイズ的に成体ではないものの、それでも大きい。乳児くらいある。とりあえず赤子のように抱っこさせてもらったら幸福感がすごかった。

本当は解凍して持ってくる予定だったそうだが、大きすぎて冷蔵庫では全然溶けなかったらしい。現場で流水解凍した。

乳児くらいの大きさ

迫力のひし形ボディ

30分以上かけて解凍したソデイカを調理台に乗せると皆夢中で写真を撮り、各々のペースで各部を観察していく。K さんがスマホアプリで計測してくれたところによると、外套長(胴長)は約50cm。これでも十分大きいのに成体はこの二倍になるというのだから驚きだ。

外套長約50cm。ひし形のヒレが格好いい!

胴に対して腕の長さはさほど長くない。ヒレを広げると格好いいひし形だ!この形から、英語ではDiamond Squidと呼ばれている。

ソデイカには「ソデ」がある!

それでは日本での呼び名「ソデイカ」とはどこから来たのだろうか。それは腕を観察すればわかる。こちらがソデイカの腕。よーくご覧ください。

ソデイカの腕

気付いただろうか?ソデイカの腕には「ソデ」があるのだ!

これがソデイカのソデだーーーっ!(第Ⅲ腕)

ソデと呼んでいるのは保護膜。第Ⅲ腕に特別目立つソデがあるが、第Ⅰ腕、第Ⅱ腕にもわずかながらソデが付いている。吸盤と吸盤の間から白い筋(支持肉柱)が伸び、その間に膜が張っている。白い筋はコリコリとして結構固い。何のためにこの保護膜があるのか、サッと調べた感じでは分からなかった。どなたかご存じでしょうか。

ソデ(保護膜)拡大

吸盤の角質環は歯が多いような気がしたな

腕は茹でるとわかりやすい

もっと腕をじっくり観察したいところであったが、時間も限られていたのでその場ではざっくりとした観察になった。代わりに、自宅に持ち帰って茹でた腕を観察したので写真を乗せておく。イカの腕は火を通すと構造が分かりやすくなるのだ。

ソデイカの茹でた腕たち

適当に分けた腕を中身を見ずに持って帰ってきたのだが、左の腕が一揃い入っていたのは幸運だった。これで一本ずつ観察できる!(右第Ⅰ腕はオマケ)こんな贅沢セットを持って帰ってきてすみません。

イカの腕は背中側から腹側に向かってそれぞれ番号が付いている。一番背中側である第Ⅰ腕には外側に三角の泳膜が、内側に控えめな保護膜が付いていた。

ソデイカの左第Ⅰ腕(茹で)

第Ⅱ腕は第Ⅰ腕より若干長く、泳膜はないが保護膜はある。

ソデイカの左第Ⅱ腕(茹で)

一番立派な保護膜が付いているのは第Ⅲ腕。海中で袖を広げている写真を見たことがあるが、大変優雅な様子であった。生で見てみたいなぁ。

ソデイカの左第Ⅲ腕(茹で)

ソデイカの第Ⅲ腕の保護膜拡大(茹で)

ソデイカの第Ⅲ腕の先端拡大(茹で)

触腕は餌を獲るための特別な腕。先端にのみ吸盤がある。

ソデイカの触腕(茹で)

ソデイカの触腕掌部(茹で)

現場で生の腕を観察していた際にAAYAAさんが気づいたことだが、ソデイカの触腕柄部(吸盤がないところ)にはぽつぽつと丸く出っ張っているところと、へこんでいるところがあるのだ。

ソデイカの触腕柄部(茹で)

これはダイオウイカにもある、例の固着器ではないか??と一同興奮。ダイオウイカの触腕柄部には似たような凹凸(固着器)があり、これがスナップボタンのような働きをして左右の触腕柄部をぴたりとくっつけ、獲物を狙うときに素早く触腕を打ち出せるようになっているのだ。

それとそっくりなものがソデイカあるということに気付いたAAYAAさんはダイオウイカ推し。流石だ。となると、ソデイカの狩りのスタイルはダイオウイカに似ているのだろうか。見てみたいぞ。

ソデイカの触腕柄部(生)

ソデイカの触腕柄部の凸(固着器)

ソデイカ触腕柄部の凹(固着器)

最後は第Ⅳ腕。これは触腕とは別の意味で特別な腕である。ソデイカの第Ⅳ腕は交接腕。交接腕とはオスにのみある腕(この個体はオスであることが開腹時にわかっている)で、精莢(精子が詰まったカプセル)をメスに受け渡すために他の腕とは形が異なる腕なのだ。例えばスルメイカの交接腕は、先端の吸盤が消失し代わりに肉の畝のようになっているという変化がみられる。

資料によれば、ソデイカの交接腕の特徴は「先端から基部に向かって全腕長の1/4付近のところから12~16の吸盤が退化して小さくなっている」とある。観察して確かめてみよう。かなり微妙だが、確かに一部吸盤が小さくなっていることが分かる。

ソデイカの交接腕(左第Ⅳ腕)(茹で)

こういうのは左右の腕を比べるとわかりやすい。生の状態の左右の第Ⅳ腕の比較写真がこちら(ややこしいのだが、右が左腕、左が右腕)。正直吸盤はよくわからないが、吸盤以外にも差がある感じがする。

ソデイカの第Ⅳ腕左右比較(左が右腕、右が左腕)
ソデイカの左第Ⅳ腕(生)

また茹で写真に戻るが、私が捉えた交接腕の特徴は下記である。
 ・一部の吸盤の縮小化
 ・腕外側1箇所、内側2箇所にヒレ?膜?的なものがある

ソデイカの交接腕(左第Ⅳ腕)の特徴らしきもの(茹で)

本当は茹でた状態の右第Ⅳ腕と比べたかったのだが、私は持っていないので、持ち帰った方は連絡ください!

漏斗

茹でた腕の話が長くなってしまったが、時間を解剖当時に戻そう。続いて漏斗の観察だ。

ソデイカの漏斗(画面中央)

イカは胴の隙間から吸いこんだ海水をこの漏斗という筒状の器官から勢いよく吐き出すことで推進力を得ている。指三本くらい入りそうな漏斗。これだけ太いと勢いも凄いんだろうなぁ。

開いて漏斗弁を確認しているときに気付いたのだが、なぜか漏斗の背側の縁と漏斗弁の縁がギザギザになっていた。他のイカでは見たことがない。ギザギザがランダムな感じなので誰かに噛まれたのだろうか。それとも元々の形質なのか気になるところだ。

ソデイカの漏斗弁。なぜか縁がギザギザ

迫力の漏斗軟骨器・外套軟骨器

イカの漏斗の根元と外套膜はそれぞれ凹凸の軟骨がかみ合ってくっつけたり外したりすることができる仕組みになっている。この部分の形はイカの種類によって結構違うので、ひそかに私はこの形を取集している。ソデイカの軟骨器はめちゃめちゃ凹凸がはっきりしていてアガるぜ。

漏斗軟骨器(凹)と外套軟骨器(凸)

開腹

開腹の前に反省点を述べておくと、今回ほぼすべての解剖の工程を私がやってしまったということである。人様のイカにもかかわらず。ハンドルを持つと人格が変わるドライバーというのは聞いたことがあるが、ハサミを握ると人格が変わる解剖者が私なのだろう。はい。ごめんなさい。流れるように最後まで解剖してしまった。譲り合うべきでした。次は私が何かしらでかいイカを入手して、皆さんに解剖してもらいたいと思います。

ということでいよいよ開腹だ。身が厚いのでハサミを入れるとジョキィっとすごい音がする。ハサミが壊れやしないか少し心配。この開腹の儀は皆でかわりばんこでやりました。

ソデイカ入刀です

お腹を開いただけのソデイカ。プラスチック製品みたいだ。以前解剖イベントのお客さんから「イカってお腹開いただけでこんなに綺麗なんですか」と驚かれたことがある。そうなのだ。だからあんまり解剖者のテクニックはいらないのです。

開腹後のソデイカ

ソデイカ内臓一覧

太い血管と循環器

最初に心臓やえらを取り出すことにした。手順的にはスルメイカを解剖するときと変わらない。

心臓を取り出そうとしているところ

内臓を覆う膜を切っていて、血管の太さに驚く。ひやむぎよりも太い。スルメイカサイズでは観察が難しかった血管をはっきり見られて感動だ。

真ん中で十字を切っている白い管が血管

血管太い!

全貌はこちら。

ソデイカのエラ、エラ心臓、心臓

生殖腺

まだ発達途上だったが、精巣、貯精嚢などが見られたのでオスであることが分かった。完全に成熟した個体を見てみたい。

ソデイカの精巣(白いやつ)

ソデイカの貯精嚢など

今見ると管の中に少しだけ精莢が見える。取り出してみれば良かったな。

ソデイカの生殖腺(オス)

今回はオスだったが、メスの卵はショッキングピンクだというから一度生で見てみたいものだ。

iPhoneより大きな墨汁嚢

墨汁嚢が見当たらないなと思ったら大きすぎて逆に目に入っていないだけだった。これ肝臓じゃなくて墨汁嚢なのか。大きい。この銀色のところ、全部墨汁嚢ですよ。

墨汁嚢がでかすぎてビビっている私

スルメイカやヤリイカなどは細長い墨汁嚢がひょろりとついているだけなのだが、ソデイカのはやっぱり規格外。自分が持っていたiPhone12よりも大きかった。全部使えば子供用の簡易プールくらい簡単に真っ黒に染められそうだ。イカによって墨の色は微妙に違うので、その場で少し出してみれば良かったな。持って帰った人、色を教えてください。

ソデイカの墨汁嚢

消化器官

続いて消化器官。直腸から盲嚢、胃までひとつながりに取り出すことができた。ずっしりと重く、トレーに入れるのに二人がかり。ピンク色の盲嚢は、日本最大と言われる四国のアワマイマイの殻よりでかい(伝わらない)。

ソデイカの消化器官

胃は生まれたての子犬サイズ。切り開くと小さなイカの欠片やカラストンビが出てきた。Kさんはカラストンビ(下顎板)から種を同定するためにこのカラストンビを持ち帰っていた。

体の割には細い食道

パワフルな口球

ピンポン玉くらいある大きな口球。これで齧られたらひとたまりもない。海で抱きつかれたら恐怖だろうな。

ソデイカの口

口球を開いてカラストンビ(上顎板・下顎板)、歯舌を取り出したところ。

ソデイカの口球、カラストンビ、歯舌

ソデイカの歯舌拡大

零れ落ちそうに潤む瞳

解剖する前から誰もが目を奪われたのがこの瞳。ソデイカは開眼目に分類され、水晶体が直接海水に触れるようになっている。

水晶体が丸出しです

目蓋の形はアーモンド形

取り出した眼球は女性の手のひらにぴったりフィットするサイズ。そのせいか皆やたらと手に乗せる。かわいいね。

ソデイカの眼球

直径38mmの缶バッジとの比較

水晶体も透き通って美しい。宝箱に入れて保存したくなる。

ソデイカの水晶体

平衡石採取成功

さて最後は平衡石だ。平衡石とはイカの耳石みたいなものである。私はこれを集めるのが趣味なのだが、取り出すのが難しいので気合を入れなおす。

ソデイカの頭軟骨。ここに平衡石が入っている

平衡石が入っている頭の軟骨をメスでスライスしながら平衡石を探す。

慎重に平衡石を探す

発見!無事左右の平衡石を取り出すことができた。平衡石は1.4mmくらいのサイズ(多分)。平衡石のサイズの面白いところは体のサイズに必ずしも比例しないところ。例えばダイオウイカの平衡石はこれと同じかそれより小さいくらいである。不思議。ソデイカの平衡石サイズは大体アオリイカくらいだね~という全然伝わらない感想をキャッチしてくれたイカ友の頼もしさよ。

ソデイカの平衡石

ソデイカを食べる

解剖はこれにて終了し、調理へ移行。AAYAAさんの提案により、ソデイカの軟甲に刺身を盛る。イカの甲は「舟」とも呼ばれるので、これで本当の舟盛りができるわけだ。天才!

ソデイカの軟甲に刺身を盛って

ソデイカの舟盛り完成。これ以上ないほどねっとりした口当たりで、深いイカの味わいが素晴らしい。ソデイカの身は冷凍して寝かさないと味が出ないそうで、実際に寝かせていないソデイカのフライを食べたことがあるAAYAAさん曰く「全然噛み切れないほど固く美味しくない」とのこと。このソデイカは冷凍庫で1年ほど眠っていたので良い塩梅になっていたのだろう。

ソデイカの舟(軟甲)に盛り付けたソデイカの船盛り

上記に加え、ヒレの醤油炒めをAAYAAさんが作ってくださったのだが良い写真がない。味はイカ味。食感が楽しかった。ここでソデイカイボウネン会(ソデイカ解剖忘年会)は解散。

いくらか身をと腕を持ち帰らせていただき、家でもソデイカ三昧だ。

ソデイカのパスタはかなりしっかりめに火を通したこともあり、ギュッと締まった食感。美味しい。

ソデイカのトマトパスタ

刺身は現場で作ったものより薄めに切ってみたらより良くなった。

ソデイカの刺身

腕は炒め物に。太さもあって、ゴリゴリとした食感で食べ応えがすごい。

ソデイカの腕とアスパラの炒めもの

冷凍庫にはまだソデイカが1柵残っている。次は天ぷらにしようかな。

終わりに

解剖後、時間が遅かったのでみんなで発見を交換し合う場がなかったのだけが残念だ。新年会やりましょうか。そしていつかばっちり成熟した個体を解剖してみたい。次はみんなで譲り合ってね。

参考文献

世界イカ類図鑑

日本海区水産試験研究 連絡ニュース NO.286 日本海におけるソデイカの生態とその漁業(名角辰郎)

茹でたホタルイカを解剖・観察してみよう

さて今年もこの季節がやってきた。ホタルイカの接岸である。

数あるイカの中でも特にホタルイカが好きなので、私は毎年この時期を心待ちにしている。食べるのはもちろんのこと、気力があれば富山までホタルイカを掬いに行くし、ちょっといい魚屋で生ホタルイカを買い込んで解剖するのも楽しみだ。

素敵な発光器を持ったイカを観察する楽しさを皆に伝えたいと思うのだが、ホタルイカはサイズが小さく初心者が解剖するには難しい。そもそも生のホタルイカは産地から離れた場所では手に入りづらい。そこで思いついたのが茹でホタルイカの解剖である。茹でると組織がギュッと固まるので内臓などが扱いやすくなるし、一番皆が見たいであろう(?)発光器の観察もきちんとできる。

というわけで、以下に簡単な観察ポイントを生と茹での比較写真を見せながら解説するので、良かったら挑戦して欲しい。今年はホタルイカ豊漁でお買い得だしね。

発光器の観察

発光器はすべて体の外側から見えるので観察は簡単だ。ホタルイカには3種類それぞれ役割の違う発光器があるので、1つずつ見ていこう。

腕発光器

3種の発光器の中で一番強い光を放つ腕発光器は左右の第Ⅳ腕の先端についている。第Ⅳ腕ってどれだよと思うだろうが、わからなくても大丈夫。先端に黒ゴマが3つ並んだようになっている腕が第Ⅳ腕で、その黒ゴマが発光器である。

茹でホタルイカの腕発光器

生ホタルイカの腕発光器

腕を光らせるのは捕食者から逃げる際におとりとして使うからではないかと考えられている。腕先の強い発光で自分の位置を相手に印象付け、パッと光を消してその隙にジェット噴射で逃げるのだ。光を素早く消すのに役立っているのが、この黒ゴマである。実は発光器自体は黄色っぽい色をしており、それを黒い色素胞が覆っているのだ。光らせたいときは色素胞を縮めて、光を消して見せたいときは色素胞を広げてシャッターのようにして隠してしまう。まったくよくできている。

生ホタルイカの腕発光器(色素胞が縮んだver.)

皮膚発光器

ホタルイカの皮膚発光器は体の腹側に約1,000個点在している。それだけたくさんあればすぐにわかりそうだが、ホタルイカに限らずイカの全身には色素胞と呼ばれる色素が入った粒がたくさんあり、その中に発光器が紛れてしまうので、見つけるには少しコツがいる。

茹でたホタルイカの皮膚発光器と色素胞を見分けるコツとしてはこんな感じ。
・腹側にしかないこと
・不揃いな形の色素胞と比べて、まん丸な形。
・なんとなく灰色っぽい

生だともう少しわかりやすいんだけどね。

茹でホタルイカの皮膚発光器(矢印で示したもの)

生ホタルイカの皮膚発光器(青や緑の丸)

この皮膚発光器はホタルイカ自身の影を消すために使われている。どういうことか。昼間は太陽の光が上から降り注いでいるので、ホタルイカより深い位置にいる捕食者からはホタルイカの影が丸見え。このままでは見つかってしまうので、その影を消すようにホタルイカは腹側を光らせて自らの影を消してしまうのだ。しかも地上からの光に合わせて自身の光量を調整する機能まであるというから驚きである。

眼発光器

3種類目の眼発光器は、眼球の腹側についている。白い5つの点がそれである。茹でたホタルイカは眼の状態がまちまちなので、目玉が飛び出てわかりやすいものを選ぼう。

茹でホタルイカの眼発光器。左は目玉が飛び出しており、こちらを観察する

拡大するとわかりやすい。

茹でホタルイカの眼発光器(拡大)

生の状態でも発光器は白っぽく見える。

生ホタルイカの眼発光器

さて、この眼発光器が何のためについているかというと、未だ不明なのだそうだ。そもそも生きたホタルイカで発行が確認されておらず、取り出すと発光するという(私はまだ観測できていない)。子供の頃に目の影を消すために使われていたのではないかという説がある。

腹を開いて内臓の観察

ちなみに生ホタルイカは茹でたのより2まわりくらい大きいよ

内臓の観察はざっくりになってしまうが、一応書いておく。 間違って先に下処理しちゃったので、この辺は写真だけ。下処理方法は検索するといくらでも出ます。

ホタルイカの下処理

生殖器官

茹でホタルイカを食べたことがある人なら多分気になっているこれ。これは輸卵管腺と言って、卵を包むゼリー状の物質を分泌する器官である。ホタルイカの卵はこのゼリー状の物質に包まれて数珠のように一列になって産み落とされる。

ぴょんと出ている白い器官は輸卵管腺

開腹。先ほど飛び出ていた輸卵管腺と、体の後端を覆いつくす白っぽい粒々した卵巣が見える。左右にぴょろっと出ているのはエラ。

茹でホタルイカを開いたところ
出来るだけ生状態の写真も添えるので参考にしてほしい。
生ホタルイカを開いたところ

輸卵管腺だけ取り出してみよう。輸卵管は左右一対あるのだが、合わせるとハート形っぽくて可愛い。

輸卵管腺(茹で)だけを取り出したところ
輸卵管腺(生)だけをとりだしたところ

卵巣は圧倒的に茹でたほうが取り出しやすい。生はトロトロこぼれてしまって写真がない。

卵巣(茹で)だけを取り出したところ

循環器

卵巣から生えているみたいに左右にぴょろっと出ているのはエラ。これを中心に向かって辿っていくとエラ心臓と心臓を見つけることができる。同系色なので分かりづらいけど。

チラ見えするエラ(茹で)

この部分も茹でたからこそ取り出せる部分かも。生の状態だと千切れやすくて扱いが難しい。

ホタルイカの循環器(茹で)

分かりづらい場合は生状態の写真を参考に位置を探ってほしい。これは内臓を水につけた状態で撮影したもの。

ホタルイカの循環器(生)

ホタルイカの循環器(生)だけを取り出したところ

消化器

生殖器官と循環器を取り除くと消化器が見えてくる。こちらは生の方を先に見せる。

ホタルイカの消化器官(生)

これを取り出した(茹で)ものがこちら。結構複雑な消化器官を持っている。

ホタルイカの消化器官・墨汁嚢(茹で)

ここまでバラしたら、あとに残るのは肝臓のみ。写真を撮り忘れたが、大きいオレンジ色の器官が肝臓なのですぐわかると思う。

観察した部位を並べてみると達成感があるよ。

(おまけ)部位別の味見

興味本位で部位別に味見してみた。

  • 卵巣:ホクホクしていてほんのり甘みとしっかり旨味がある。
  • 肝臓:いわゆる肝の味。濃い。
  • 外套膜と腕:イカ味。

肝だけだと少し味が濃いので、卵と合わさることでちょうどよい味になっている感じ。好みにもよるが。ちなみにこの時期に接岸するのはほとんどがメスで、万一漁でオスが混ざっても選別の時にはじかれるので我々の口に入るのはメスのみだ。一度、富山の方のご厚意でオスを送ってもらい食べたのだが、メスほど美味しくはなかったのはそういうことだろう。

茹でホタルイカの解剖と味見、ぜひやってみてください。

参考文献

【第一回】イカの解剖×フレンチ@やおら料理店

少し前になりますが、池袋のやおら料理店さんにて、3/17に開催した「イカの解剖×フレンチ」の会のレポートです。参加者の皆様ありがとうござました!

  • 佐野がイカを解説しながら解剖するのをみんなで見る

  • イカを使ったフレンチを中島シェフが提供する

たったこれだけですが、お料理の素晴らしさもあって皆さん満足されたようでありがたい話です。

やおら料理店外観。ビルの2階にあります

準備のため早めに来店したら、ホタルイカの下処理中でした。つまりホタルイカが食べられる!?

解剖待ちのスルメイカ。八戸から来ました

まずは解剖・解説の始まりです。カウンター座り+立ち見

初めての場所での解説で緊張気味

お待ちかねの食事の時間。これがメニュー!胸躍る

ここからは、やおら料理店の中島シェフからのお料理解説と共にお届けします。

蛍烏賊と春野菜タブレ

富山県産が丁度出始めたので丸ごと繊細な味をお楽しみいただきたく、蛍烏賊は少量のヴィネグレットでマリネし、タブレ(クスクス)と合わせて。 タブレは同じ産地の鰤のアラから取った出汁で戻し、縮み小松菜、蛍烏賊トマト煮込ペースト、ヴィネグレット、オリーブ油、塩で味付けました。

スルメイカ肝和えとポテト ゲソのフリット添え

新鮮なスルメイカを捌き胴とエンペラに塩をして冷蔵庫で一日乾かします。肝、精巣(少量取れたので)も網の上に乗せて塩をたっぷりかけてマリネ。 翌日、肝の皮を切り中身を取り出し飾り切りした胴、エンペラと合わせてアップルヴィネガー、白醤油、オリーブ油を混ぜ合わせます。
ゲソはビールで作った衣と合わせてフリット。

ヤリイカセート風とイカ墨ライス

南フランスの港町セート由来のフランス郷土料理です。サフランライスを合わせるのが通常ですが、ヤリイカの内臓の出汁と別で取り置きしていたイカ墨(アオリイカ、墨イカ等)、タブレでも使った鰤アラ出汁、ヤリイカ内臓も入れて炊き上げたピラフです。ピラフとは本来炊くと言う意味があるのです。ロート、胴、ゲソの順番で別々に炒め、ソースと合わせて順にお皿に盛り付け最後ソースをかけています。
ソースは新玉ネギを優しく炒めブイヤベース出汁(魚アラのみ使用)トマト、白ワイン、少量のクリームとバターで仕上げます。
新鮮なお刺身でも食べられるヤリイカを使っているので、煮込料理ですが、あえて炒め煮にして食感もお楽しみいただける様にお作りしました。

食べるのは一瞬だけれど、作るのにこんなに手間暇がかかっているとは。そうとは知らずに食べても感激しましたが、知ってから味を反芻すると素晴らしい思い出に。

美味しくてお腹いっぱい! 第二回開催の準備も進んでいます。 「第一回なので、正当な料理、イカを全てに感じることをテーマにお作りしました」とのことなので、第二回は変化球が出るかもしれません。

黒いピラフの上に整然と並べられた漏斗牽引筋。この光景がツボでした

ちなみにデザートはチョコレートムースでした。イカは入っていないよ。

作りたてほわほわのチョコレートムース。なめらかでした

【第一回】イカの解剖×南インド料理@ケララの風モーニング

ケララの風モーニングで、イカの解剖イベントをさせていただきました。イベント概要としてはこう。

  1. 佐野が解説しながらイカを解剖
  2. 沼尻シェフがイカを使った南インド料理を提供

これだけなのですが、なかなかの盛り上がりで楽しかったです。写真とキャプションでどうぞ。

開催場所は大森のケララの風モーニング

この日の主役は大きなメスのスルメイカ

参加者の方は様々なバックグラウンド。貝の人やパクチーの人、釣り好き、食べるのが好きな人も。

かなり専門的な質問も出ました

イカの神経もよく見ることができました

無事解剖完了

ここからは沼尻さんにバトンタッチ。イカを捌いて楽しそう

あっという間に素晴らしい香りが立ち上る

イカのモイリー

イカ墨のティーヤル
イカゲソのなにか(すみません料理名失念)

イカ・マサラ

ご飯と一緒に食べたら天国!

最後には今日解剖したお嬢さん


解剖で知的好奇心を満たし、沼尻さんの料理でお腹を満たす、満ち満ちた会でした。季節の野菜などと合わせて、定例会にできたら嬉しいなと思っています。

イカ解剖ぬいぐるみを作ったよ

解剖できるイカのぬいぐるみが完成した。
構想から裁縫・刺繍・ビーズの訓練含めて4年の歳月を経て、とうとう形になったのだ。 特に誰に依頼されたわけでも何かの役に立つわけでもないが、執念で完成させたので見てほしい。

イカ解剖ぬいぐるみ全貌

まあとにかく見てくださいな。まずは動画。Xで519万インプレッションもらって驚いた。

本物から型どった全身

スルメイカがモデル

本物から型を取ったのでガチなサイズ感(かなり大きいスルメイカではある)。

別角度から

本物のスルメイカ

ヒレ

ヒレは作っていて楽しい部分。切ってつけるだけなので。しかし縫い目はばっちり見えるのでかなり気を使った。

ヒレは背側についている

虚ろな瞳

かなり再現度高いと思う

この目が苦手な人もいるよね

目蓋も本物らしく。スルメイカは開眼目といって眼球が直接海水に晒されているので、言ってしまえばただの穴なのだが、一応目蓋と呼ぶらしい。

目蓋の形もキュートでしょうよ

本物の目蓋

しんどかった腕

腕は辛かった。なんで10本もあるのか。2本くらいにしてほしい。イカの吸盤には角質環という黄色っぽいく歯のついた輪っかが嵌まっているので、その色を意識したビーズ選び。

吸盤が2列なのは本物と同じ

先の方は細すぎて、ビズつけるときにビーズ針が曲がってしまった

実は中にプラスチックワイヤーを入れているので、ある程度姿勢を変えて保持できる。

触腕は特別大きな吸盤が付くので、それを表現するためのパーツ探しに時間がかかった。最終的に決めたこれは「花座」というらしい。

触腕

本物の触腕

スルメイカの第Ⅲ腕には遊泳膜というバランスを取るための膜が付いており、それがかっこいいのでぬいぐるみにもつけてみた。

第Ⅲ腕についている三角っぽいヒレが遊泳膜

本物はもう少し控えめ

腹はファスナーで開く

解剖できるぬいぐるみというからには腹が割けないとどうしようもない。そこで考え付いたのがファスナー。まあ誰でも考え付くとは思うのだが、実現には結構苦労した。ファスナーって普通ミシンでつけるよね?

お腹にファスナーは絶対にやりたかった

御開帳

ファスナーは表生地(オレンジ)と裏生地(白)の間に挟むようにして取り付けた。まずは裏生地に白の糸で、次に裏生地とファスナーが食着いたものをオレンジの糸で縫い付けた。これが位置合わせが大変で。あとは解けづらく縫うために本返し縫いをしたのだが、これは気をつけないと裏側がすごく汚らしい縫い目になってしまう縫い方なのだ。構造上どうしても裏面が見えるので、細心の注意を払って縫った。

ファスナー周りの縫い目に注目して欲しい

漏斗・漏斗牽引筋

総排泄孔である漏斗はイカのチャームポイントである。

白い筒の部分が漏斗

本物の漏斗

海水や排泄物が逆流しないように中に弁が付いているので、それも再現した。

中に見えるのが漏斗弁

漏斗を開いて、弁をペロッとやったところ

漏斗の根元の方には漏斗軟骨器という凹んだ軟骨部分があり、それが外套軟骨器という凸部分とかみ合ってスナップボタンのようにつけはずしができる。今回はそれを再現する気満々だったのだが、位置合わせに失敗して見送りになった。

漏斗牽引筋と呼ばれる漏斗を引っ張って動かす筋肉も再現。スルメイカのは弱々しいが、アオリイカの漏斗牽引筋は食べ応えがある。

漏斗あたりから右下に向かっている細長い白い部分が漏斗牽引筋

本物の漏斗牽引筋

循環器

イカには心臓が3つもあるので非常に面倒くさかった。縫い合わせるには各パーツが小さすぎる。エラの櫛状構造は刺繍で表現した。

真ん中が心臓、両サイドのベージュのがエラ心臓、細長いのがエラ

本物の循環器

生殖腺

このぬいぐるみはメスという設定なので、卵巣その他を成熟した状態で作り込んだ。ビーズで卵っぽさを表現。パーツ同士を縫うことだけでつなぎ合わせるのが地味に大変だった。

上の2つが包卵腺、下の右の白いのが卵巣、飴色のが輸卵管、小さい白いのが輸卵管腺

本物の生殖腺

消化器

消化器はバリエーションに富んでいる割に作るのがそこまで大変ではないので楽しかった。もじゃもじゃしている膵臓とカタツムリみたいな盲嚢は刺繍で表現した。

胃とか盲嚢とか膵臓とか

本物の消化器

肝臓以外の消化器を取り出したところ

本物の消化器一揃い

盲嚢の刺繍は頑張ったので見てほしい。

カタツムリみたいで可愛いでしょう

本物の盲嚢

裏返して背側を見せたところ。長い食道が見える。意外と食道を縫うのは楽しい。

細長いのは食道

イカは食道が頭の中を通っているので、それ用のトンネルも作った。ただ、細すぎてピンセットなどで食道を引っ張らないとトンネルを抜けられない。これは要改善。

食道用のトンネル(スナップボタンが付いているところ)

脳と眼球

先ほど言った通り、イカの食道は脳を貫いているのでそこを再現した。カラストンビは本物。

ドーナツ状の脳を食道が貫いている

本物の頭

なかなかの再現度ではないだろうか。

ドーナツ状の脳、両サイドの視葉、眼球

本物の脳まわり

口周り

口は本当に反省が多いというか未完成と言ってもいいかもしれない。口球の形がなんか変だし、カラストンビは難しくて結局本物を埋め込む始末。口の周りの囲口膜というチャームポイントかつ重要ポイントも再現できていない。難しい。

実はあまり納得いってない

本物の口まわり

ぬいぐるみの全貌はこんなところだろうか。

なぜこんなものを作ったのか

イカを趣味で解剖するにあたり解剖図を探していたのだが、なかなか細部まで書かれているものは見つからない。また、見つかっても平面図なので立体的な構造がよくわからない。
そこで、模型を作るつもりで解剖・観察してみようとねっとりじっくり写真を撮っていたら、行ける気がした。これ、作れるぞ。きっと私のようにイカの内臓の構造理解に苦しんでいる人がいるはずだ。そんな人いないかもしれないが、過去の私のために作ろう。これが2019年のことである。

なぜかぬいぐるみに手を出した

模型ならば紙粘土の方が明らかに楽なのだが、私の頭の中に浮かんだのはぬいぐるみであった。内臓を取り外しできるぬいぐるみがあったら最高ではないか? しかし、自分のこの思い付きにのちのち苦しめられることになる。

まず、粘土と違い、ぬいぐるみは平面である布を立体に起こすという作業が必要である。そのためには型紙が必要だ。リアルな形にするには複雑な型紙が必要だが、とりあえず同じ型紙を二枚重ねて縁を縫うというのを基本形にすることにした。

試作一号の製作

本物を下敷きの上に載せて型をとり、それをスキャンしてイラレで型紙を作っていった。イラレの操作もおぼつかないので非常に時間がかかった。 加えて、ただ布を重ねて縫うだけではどうにもならない部分をどのように再現するかを紙で試し、それでもわからなければ布を切って縫うという作業の繰り返し。他にも、部位によっては刺繍で表現したり、ビーズを縫い付けたりしたいとイメージだけは膨らむ。ともあれとりあえず形にしてみるか、と作ったのが試作一号だ。

写真も現物もないのが残念だが、これが見るに堪えない出来栄え。100均の材料と道具で作ったというのも多少はあるが、よく考えたら私は裁縫も刺繍もビーズも、中学だか高校だかの家庭科の授業以来、ほぼやっていない。ボタン付けはギリギリできるくらいである。これはまず鍛錬が必要なのではないか。

裁縫・刺繍・ビーズの訓練

試作一号製作の経験から、100均の材料と道具では限界があることが分かったので、ユザワヤの総本山である蒲田店に出向き、必要と思われる道具、材料を買い込んだ。ダイヤモンド会員にもなった。弘法は筆を選ばないかもしれないが、私は素人なので道具と素材の力を借りる必要があるのだ。それにしてもユザワヤのダイヤモンド会員はお得すぎる。定価6万円分くらい買い込んだのに4万程度で済んだ。

そこから半年は訓練の日々である。玉結びの仕方・糸と針の選び方から、なみ縫い、半返し縫い、本返し縫い、コの字閉じ、スナップボタンの付け方など、必要そうなものは全部練習した。刺繍は本を買って、一通りの図案を刺し、どの刺し方が使えそうか吟味した。ビーズ刺繍はそこまで深くやらなかったが、ビーズ用の糸が私の使っている鈍いハサミでは切れず、ピンピンの切れ味のハサミをわざわざ購入した。そんなことをしている間に半年経過していた。

試作二号の製作

試作二号は「本番を作るつもりで」というのをコンセプトにして、ぐいぐい作っていった。肝臓に銀色に刺繍を施したり、眼球の裏側に光沢のある青い刺繍をしたりしたが記事が固くなりすぎて断念するなど、試行錯誤の跡が見られる。

それでも何とか形にして、イカタコの研究者の方々があつまる「イカタコ研究会」に持参したら好評で、それがかなり本番へのモチベーションにつながった。

まとめ

そんなこんなで製作したイカ解剖ぬいぐるみ。
初めてにしてはよくできたと思う。次はオスを作ろうと思うが、それが完成したら別の種類のイカにも挑戦したい。

売って欲しい等の嬉しい言葉をいただいたが、まったく同じものを作って売るとするとかなりの金額になるので覚悟してくれという感じ。廉価版を作れたら売ってみたいなという気持ちはある。

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いつか何らかの形でこのぬいぐるみが世に出たらいいなと思う。